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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁
てこないので、大さわぎになりました。
お友だちのうちや、ほうぼう聞きあわせましたが、どこにもいません。警察分署にもとどけました。
「ひょっとしたら、巨人の腕に、さらわれたんじゃあるまいか。」
そんなことをいいだす人もありました。村には、むかしから、てんぐにさらわれるという、いいつたえがありました。羽のはえた、てんぐという怪物が、空から舞いおりてきて、子どもをさらっていくというのです。
としよりの人たちは、巨人の腕を見たわけではありませんので、そんなへんなものよりも、まず、てんぐのことを考えました。そして、幸ちゃんは、てんぐにさらわれたのかもしれないと、うわさをするのでした。
ところが、けさになって、その幸ちゃんが、ヒョッコリ帰ってきたのです。しかし、ふつうの帰りかたではありません。村はずれの、山の登り口に、大きな森があります。その森の、高いシイの木の枝の上に、ひっかかっていたのです。
ひっかかるというのは、へんですが、たしかに幸ちゃんは、その高い枝の上に、横になって、のっかっていたのですから、下から見ると、ひっかかっているように見えたのです。
村の人が、朝はやく、その森をとおりかかると、上の方で、ワーン、ワーンと、こどもの泣き声がするので、びっくりしてさがしてみると、高い高い木の上で、幸ちゃんが泣いている