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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁

青空文庫

ふたりの一郎君

ふたりの一郎君

おとうさんと一郎君は、むちゅうになって、白犬のぬいめをとき、なかのワタを、みんな取りだしてしらべましたが、黄金のトラは、どこにもないのです。

「オーイ、きみたち、あやしいやつを見なかったか。」

おとうさんは、みはりをしている、ふたりの青年に声をかけました。青年たちはおどろいて、かけこんできました。

ふたりのボクサーは、すこしも、もちばをはなれなかったのです。ドアも窓も、しまったままでした。それに、魔法博士は電話をかけていたのですから、ここへこられるはずはありません。

ふしぎな魔法をつかったのでしょうか。博士のからだが、ふたつになって、空気のような目に見えない姿で、この部屋へしのびこんだのでしょうか。

おとうさんと一郎君と、ふたりの青年とで、応接間のなかを、くまなくしらべましたが、どこにもあやしいところはありません。ぬけ穴はもちろん、人間のかくれるような場所もなく、黄金のトラも発見されませんでした。

一郎君はいそいで、小林団長に電話をかけましたが、どこかへ出かけて、るすでした。小林少年は、いったい、どこにいたのでしょうか。

うちじゅうが、おおさわぎになりましたが、ふつうのどろぼうではないので、警察にとどけるわけにはいきません。