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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁
なにもないのです。
博士は、キョロキョロと、部屋の中を見まわしました。
「ふしぎだ、今の間に、透明人間が持っていったとしても、ゾウの姿は見えるはずです。自分のからだでない物まで消すことはできないはずです。エジプトの巻き物の時でも、巻き物だけは目に見えた。それが、人間の手首といっしょに、空中を飛んでいった。ところが、今はなにも飛ばなかった。ゾウは、まったく消えてしまったのです。」
これは、いったいどうしたことでしょう。一度も開かなかった金庫の中から、三人が見はっている前で、あの真珠のゾウが、なくなってしまったのです。
「アハハ……、おどろいたか。おれは、どんなふしぎでも、やってみせるのだ。魔法つかいだからな。真珠のゾウは、たしかにちょうだいした。おれの美術館に、またひとつ宝物がふえたのだ。」
そして、目に見えないやつは、どこにも出入り口のない地下室から、ゆうれいのように、外へ出ていったらしく思われました。
「ちくしょうめっ。」
山口青年は、くやしまぎれに、階段をかけあがって、その上にしまっている板戸に、ぶつかっていきました。
しかし、そこには、だれもいません。