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それから
それから
線上閱讀夏目 漱石《それから》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 頁
そうして母の来る間、二人に訓戒を加えたり、或は切腹する座敷の用意をさせたりなるべく愚図々々していた。
母の客に行っていた所は、その遠縁にあたる高木という勢力家であったので、大変都合が好かった。と云うのは、その頃は世の中の動き掛けた当時で、侍の掟も昔の様には厳重に行われなかった。殊更殺された相手は評判の悪い無頼の青年であった。ので高木は母とともに長井の家へ来て、何分の沙汰が公向からあるまでは、当分そのままにして、手を着けずに置くようにと、父を諭した。
高木はそれから奔走を始めた。そうして第一に家老を説き付けた。それから家老を通して藩主を説き付けた。殺された某の親は又、存外訳の解った人で、平生から倅の行跡の良くないのを苦に病んでいたのみならず、斬り付けた当時も、此方から狼藉をしかけたと同然であるという事が明瞭になったので、兄弟を寛大に処分する運動に就ては別段の苦情を持ち出さなかった。兄弟はしばらく一間の内に閉じ籠って、謹慎の意を表して後、二人とも人知れず家を捨てた。
三年の後兄は京都で浪士に殺された。四年目に天下が明治となった。又五六年してから、誠之進は両親を国元から東京へ呼び寄せた。