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ちゅうせいのぶんがくでんとう
中世の文学伝統
風巻 景次郎
線上閱讀風巻 景次郎《中世の文学伝統(ちゅうせいのぶんがくでんとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,977 字 · 230 頁
年八十二。連歌に関する家集・撰集・作法心得、古文和歌の註釈は頗る多いが、歌の方では『万葉集宗祇抄』『古今集両度聞書』『百人一首抄』『種玉庵宗祇歌集』などがある。
中世和歌にとって非常に興味のあるのは、その定家の立て方であった。実はこれは常縁・宗祇いずれが決定的に行ったことか今のところはっきりしないけれども、恐らくは常縁が尭孝から伝えた説を、宗祇が一層はっきり、言い切ったのにほかならぬと思う。文明十一年の『老のすさみ』(五十九歳)に、
道の為に見侍るべき物は正風体・秀歌大略・百人一首・秀歌大体・近来秀歌・未来記等なるべし。
とある。諸君はこの歌学書の名を眺めて思い起されることであろう。これらはすべて、定家が『新古今』撰集後、次第に晩年の傾向をあらわしはじめてからの著述であって、『秀歌大略』『秀歌大体』『百人一首』『近代(来)秀歌』のような秀歌抄は、いずれも『新勅撰集』の風体と全く同じ傾向のものにほかならない。これは『東野州聞書』に尭孝の言として記されている『新勅撰集』の定家の歌を標準とせよという立場に相応ずるものであろう。そして、宗祇はさらに『百人一首抄』