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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河(アラスカのひょうが)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,039 字 · 248 頁
馴れるといえば、家族の者たちも、初めの一月くらいだけは、家の中の設備が便利だといって、ひどく喜んでいたが、もうあまり感じなくなったらしい。アメリカの生活の便利さといえば、日本では台所の話がよく引き合いに出されるが、本当は地下室に、その秘密があるようである。電気冷蔵庫も、ガスレンジも、もちろん便利なものであり、アメリカでは、生活必需品であるが、それよりももっと本質的なものは、温湯装置と煖房設備とである。
ひねればいつでも湯が出るという生活は、ホテルなどでは、案外にその有難味が分らない。住宅で、日常生活の中にそれがあって、初めてその効用があらわれてくる。台所、風呂、洗濯、掃除と、一日中湯を使うことが非常に多い。ホテルやアパートでは、温湯も煖房も問題はないが、個人住宅では、地下室にその装置をすることになっている。燃料はたいてい瓦斯であって、温湯のタンクにいつでも湯が一杯になっているような装置である。何でもないことで、湯を使うと水道の水が補給され、温度調節器がはたらいて、瓦斯が自動的に点火する、というそれだけのことである。小型のものは、日本にもいくらもあって、何も珍しい装置ではないが、ただ一つ感心することは、瓦斯代の安い点である。