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アラスカのひょうが

中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河(アラスカのひょうが)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,039 字 · 248 頁

青空文庫

ネバダ通信

「積雪水量測定の父」

「積雪水量測定の父」

ネバダ通信は、まずネバダ大学の教授チャーチ博士の話から始めなければならない。チャーチ博士の名を初めて知ったのは、一九三六年だったかと思う。国際雪氷委員会のエヂンバラ総会の報告書が届いた時、その総裁としてのチャーチ博士を初めて知ったのである。

それから今年で十三年になる。その間戦争の期間を除いて、ずっと親しい交際をつづけてきた。ただしそれは手紙と論文とによる交際であって、会ったのは、今度が初めてなのである。

一九三九年だったかと思うが、ワシントンでこの国際雪氷委員会の第三回総会があった時、チャーチ博士から出席を希望された。しかし当時は今度の戦争の前で、世界中の空気も険悪であったし、私も療養中だったので、出席は断念した。その代りに、その前年初めて成功した人工雪の研究過程を、顕微鏡映画に撮り、英文のアナウンスを入れて、総会に送った。

これがチャーチ博士と急に親交を結ぶようになった機縁であった。映画は案外好評であったらしい。総会後チャーチ博士は、アメリカの方々の大学や研究所で、この映画を見せたそうである。そしてその都度反響の様子を、私の方へ手紙でいってきた。