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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河(アラスカのひょうが)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,039 字 · 248 頁
スモッグの問題
このほうは、主として同行のいまひとりの勇士、荘田君の仕事である。
凝結核というのは、前にもいったように、半径が一ミリの百万分の一程度という、恐ろしく小さい粒子である。こういう小さい粒子が、われわれの地球をとりまく大気の中では、あんがいに大きい役目をしている。第一に雲や霧ができるのは、この凝結核があるからである。気象学というのは、一面から見ると、大気中に於ける水分の変態の学問といってもよい。雲や雨がなかったら、天気予報もいらないし、台風の勢力も生れてこない。その水分の変態の中で、いちばん重要なのは、雲の生成であるが、それには凝結核がたいせつな役割をしている。それで近年、この凝結核の研究は、どこの国でも、だいぶ盛んになってきている。
スモッグの問題
雲の問題のほかにも、もっと身近で、緊急を要する問題がある。それは、スモッグと凝結核との関係である。この数年来、東京の街は、冬になると濃いスモッグに蔽われる日が多くなり、保健衛生の面で、重大問題になりつつある。札幌のように、家ごとにストーヴを焚いている街では、冬じゅう人々はスモッグの中で住んでいるといってよい。