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にせんねんせんそう

二、〇〇〇年戦争

海野 十三

線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁

青空文庫

「はあ。わかりました」

そこで、モグラ下士は、腹匐ったまま、背中にとりつけてある小さい無電機のスイッチを入れた。すると、彼の耳朶のうしろに貼りつけてある顕微検音器が、低くぶーんと呻りだして、秘密電波が、彼の無電機から流れだしたことを知らせた。

モグラ下士は、指先をこまかく働かせながら、しきりに司令部を呼びつづけた。

至急報告

“こっちは、軍団司令部だ”

合言葉の交換がすむと、司令部の通信兵は、名乗りをあげた。

“おう、しめた。こっちは、カモシカ中尉どのからの速達報告だ”

“なに、速達?”

“いや、ちがった。至急報告だ。そっちは、たしかに軍団司令部にちがいないだろうね。お前のところは、敵のスパイ本部じゃないのか。商売上、Z軍団司令部らしい顔をして、返事をしているんだったら、後でわしは叱られて迷惑するから、今のうちに、スパイならスパイと、名乗ってくれ……”

“なんだと。下れ”

“なにィ。下れとは、何か”

横で、全身をこわばらせて、怪物隊を凝視していたカモシカ中尉は、おどろいた。

「おいおい、モグラ下士。司令部は、まだ出ないのか。生死の境に、秘密無電を打って喧嘩をしちゃいかんじゃないか」