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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《仮面の恐怖王/電人M(かめんのきょうふおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 頁

青空文庫

小判の箱は五十個出てきました。ばくだいな金額でした。幕府のご用金がうずめてあるという、いいつたえは、やっぱり、ほんとうだったのです。

その大金は、山の権利を持っている人にひきわたされましたが、その人は小林少年とポケット小僧に、ぜんたいの百分の一にあたる五百万円の現金を、お礼としてくれることになったのです。

ふたりは、おとうさんも、おかあさんも、死んでしまっていませんので、お金をあげる人もありません。五百万円ぜんぶを明智先生にあずかってもらって、探偵事務所と少年探偵団のためにつかうことにしました。

しばらくして、少年探偵団の集まりがあったとき、団員たちは、小林団長にたずねました。

「明智先生は、あのお金を、なににつかうつもりだろうね。」

「それはまだわからないよ。探偵の仕事に、いちばんためになることに、つかおうといっていらっしゃるんだ。」

「じゃ、小林団長なら、なににつかいますか。」

「ぼくなら、けいたい無線電話機がほしいね。五つでも六つでもいい、ぼくらがそれをもって、探偵事務所と話ができるようになれば、どんなにべんりかしれないよ。わるものにつかまって、とじこめられても、そこから、平気で事務所の先生と話ができるんだからね。