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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《仮面の恐怖王/電人M(かめんのきょうふおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 頁

青空文庫

「き、きさま、いったい、なにものだっ。」

すると、上のほうから、また、笑い声がして、

「きみのいちばん、おそれている人間さ。ハハハ……、わからないかね。ぼくは明智小五郎だよ。」

「えっ、明智だって……。」

ああ、なんという、いがいなことでしょう。片桐さんの庭のシイの木のてっぺんに、名探偵明智小五郎がかくれていたのです。それは小林君さえもすこしも知らないことでした。

「ハハハ……、さすがの恐怖王も、びっくりしているね。きみが魔法使いなら、ぼくだって魔法使いだよ。

きみは、ぼくが福井県から帰ったといって、ぼくにばけて小林をだました。そして少年たちを屋根裏にとじこめたね。ところが、きみよりすこしあとで、ぼくはほんとうに帰ってきたんだよ。

それから事務所に帰って、るす番のマユミからこんどのことを聞き、すぐに片桐さんに電話をかけて、いっさいのいきさつがわかったのだ。

そこで、片桐さんに、ぼくの帰ったことは、だれにもいわないように口どめしておいて、夜になるのを待ってこの庭にしのびこみ、高い木のてっぺんを、つぎつぎと、さがしてみたのだ。

なにをさがしたとおもうね。ヘリコプターを小さくしたような背中にとりつけるプロペラだよ。