輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集(へいけがに)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 203,094 字 · 411 頁

青空文庫

こう遣って精を出していれば、どこへでも立派にお嫁さんに行かれるぞ。はははははは。

(弥三郎の女房おいよ、二十七八歳、色白くして品よき女、奥の障子をあけて出づ。)

おいよ 善助さん。あさ夕はめっきり冷えて来ましたな。

善助 いくら九州はあたたかいと云っても、九月の声を聞くと秋風が身にしみて来る。どこかで砧を打つ声が聞えたり、この娘たちが冬物を縫っているのを見たりすると、冬がもう眼の前へ押寄せて来たように思われますよ。

おいよ まったく冬はもう眼の前……。(娘等をみかえる。)それでも皆んなが精を出すので、親御さん達は仕合せです。

善助 それもお前が気をつけて、よく仕込んで呉れるからのことで、近所でも皆んな喜んでいます。時に旦那どのは、まだ山から戻られませんかな。

おいよ いつもの通り、朝から出て行きましたが、此頃はちっとも猟がないので、それからそれへと獲物をあさって、あまり深入りをせねばよいがと案じています。

善助 その獲物がないというのも、例の狼めがここらを荒らすせいではないかな。

おあさ ほんに此頃はここらへ悪い狼が出るので、日が暮れると滅多に外へは出られません。