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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
線上閱讀喜田 貞吉《先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選(「やまとみんぞく」とはなんぞや)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 頁
つまりは鬼も天狗も、もとは同じく山人の或るものについて呼んだもので、祭礼の行列に出る鬼の代りに、天狗の面を被ったものの出る場合の多いのも、猿田彦神の嚮導という解釈以外に、やはり山人参列の名残りを止めたものと解したい。
鬼が護法である様に、天狗もまた護法なのだ。そして飛騨の牛蒡種が、天狗の棲処なる双六谷にその本場を有しているということは、この意味からして了解されるものではあるまいか。天狗は一つの護法であると同時に、また鬼と同じく或る霊能を有して、人間に取り憑いて災いをなす事があると信ぜられているものである。この思想は今昔物語を始めとして、中古の物語にはうるさい程見えているのである。そしてこの双六谷の牛蒡種と呼ばれる人々が、やはり他からは人に憑くものと認められているのであってみれば、それが護法胤すなわち護法たる双六谷の天狗の子孫として、他から認識された結果であると解して、名実ともに相叶うものではあるまいか。
元来飛騨は山奥の国であって、なお大和吉野の山中に国栖人と呼ばれた異俗が後までも遺っていた様に、また播磨風土記に同国神崎郡の山中には、奈良朝初めの現実になお異俗が住んでいたとある様に、ここでは中古の頃までも、未だ里人に同化しない民衆が住んでいたのであった。