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「やまとみんぞく」とはなんぞや

先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選

喜田 貞吉

線上閱讀喜田 貞吉《先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選(「やまとみんぞく」とはなんぞや)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 頁

青空文庫

同じ人間同士であっても、その生活の風習を異にし、或いは民族を異にする場合において、これを人間以外の鬼神ででもあるかの如く語り伝えられる場合がある。山姥、山男、或いは天狗というが如きは、それが伝説化されたものにほかならぬ。景行天皇の詔にも、山に邪神あり、郊に姦鬼あり、衢を遮り、径に塞がりて、多く人を苦しましむとも、またそれを具体的に述べて、東夷のうち蝦夷もっとも強く、党類を聚めて辺界を犯し、農桑を伺いて人民を略すともある。この姦鬼邪神とはすなわち伝説化した化外の民族で、当時の蝦夷はすなわちその現実の邪神姦鬼なのである。これを理解しやすき様に今日の実際に引き当てて見るならば、なおかの台湾の生蕃が、折々所謂「出草」をなして田園を荒らしたり、或いは首刈をしたりする様なものである。被害者の側からこれを云えばまことに迷惑千万の次第ではあるが、もしこれを彼らの側から言わしめたならば、彼らの祖先が自由に利用していた筈の土地を他の民族に占領せられて、僅かに山間の不自由な場所に逐い込められているのであるから、たまには里に出て来て、自己の生存権を主張してやろうというにも一面の理由はあろう。