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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
線上閱讀喜田 貞吉《先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選(「やまとみんぞく」とはなんぞや)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 頁
五 多爾具久とクグツ
飛騨の工として木材の扱いに慣れた山間の飛騨人は、弘仁の頃までなお「言語容貌既に他国に異なり」と言われておった。木の霊なるこのククチの名が、弓馬に便にして狩猟を事とした我がクグツの名との間に、また何らかの関係ありげに思われるが、これはまだ確かな説を得ておらぬ。したがって今はしばらくその名の類似をのみ述べて、他日の研究に保留しておきたい。
五 多爾具久とクグツ
我が古語に遍満行き渡らぬ所なきことを表わして、「天雲の向ふす極み、タニグクのさ渡る極み」、或いは「タニグクのさ渡る極み、潮沫の留る限り」、或いは「タニククのさ渡る極み、かへら(櫂歟)の通ふ極み」、或いは「山彦の答へん極み、タニグクのさ渡る極み」などいう成句がある。これは「天の壁立つ極み、国の退き立つ限り」とか「青雲のたなびく極み、白雲の向伏す限り」とか、「船艫の至り留る極み、馬の爪の至り留る限り」などあるのと同じく、「どこまでも」の義に用いたものであった。しかるにそのタニグクまたはタニククを、時に或いは「谷蟆」または「谷潜」などと書いたが為に、一般にこれは蟾蜍の事であると解している。自分もさきに少彦名命の研究を書いた時には、その解釈の下に説をなしてみたのであったが、さらによく思うに、蟾蜍を以て遍満行き渡らぬ所なきものの比喩に用うることは、いかがであろう