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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
線上閱讀南方 熊楠《十二支考(下)〔全2冊〕(じゅうにしこう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 251,906 字 · 495 頁
孟軻の語に、志士は溝壑にあるを忘れず、勇士はその元を喪うを忘れずと。余は昨今のごとき騒々しい世にありて、キンダマの保全法くらいは是非嗜み置かねばならぬと存ずる。
ベロアル・ド・ヴェルヴィユの『上達方』に、鶏卵の笑談あまたある。その一、二を挙げんに、マーゴーてふ下女、座敷の真中に坐せる主婦に鶏卵一つ進らする途中、客人を見て長揖する刹那、屁をひりたくなり、力めて尻をすぼめる余勢に、拳を握り過ぎて卵を潰し、大いに愕いて手を緩めると、同時に尻大いに開いて五十サンチの巨砲を轟かしたが、さすがのしたたかもので、客の怪しみ問うに対してツイ豆をたべたものですからといったとある。その頃仏国でも豆は屁を催すと称えたのだ。全体この書は文句麁野、下筆また流暢ならず、とても及ぶべくもないが、古今名人大一座で話し合う所を筆記した体に造った点が、馬琴の『昔語質屋庫』にやや似て居る。たとえば医聖ガリアンが、ブロアの一少婦が子を産み、その子女なりと聞いて、女の子は入らぬ元の所へ戻し入れておくれといったは面白いというと、古文家ボッジュが、緬羊児を買いてその尾に山羊児の尾を接いだというのがあって一層面白いという(ここ脱文ありと見え意義多少分らず)、アスクレピアデスは、牝鶏よく卵を生むと見せるため、その肛門に卵を入れ置いたをある女が買ったが、