輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
ていなかったかという疑問が誰にも湧いてくるものである。
天野祐吉の発明の場合はいっそう偶然の機会からなのであって、彼が早昼の食事をするために銀座の丸花屋という大阪寿司屋に飛びこんで鳥貝の押し寿司をほほばりながら、ちょいと店のガラス棚にならんだ蒲鉾の一列を見たときにあたかも稲妻が鏡に当って反射するように、この発明のアイデアが浮かびあがったのだ。それと同時に彼ははねとばされるように椅子から突ったちガラス棚の蒲鉾のほうへいきなり両手をさしのべ、
「そいつだ。そいつだ」
と口走って給仕女を驚かしたのであった。
次の瞬間に彼は大決心をして表を走る自動車を呼び止めて、「新宿へ飛ばせ」と命じたのである。自動車はうなるように疾走する。幌を手早く下ろすと彼は気狂いのように車内を見まわしながら十分間に構想をまとめあげその可能性を信じ得たのであった。
結局彼は「十六メートルの超短波電波は地球の外を包むヘビサイド氏電導層をもっともよく透過する」ということと、「振動波の波形は生物の感情を表わす」という二つの原理を樹てて廻折式変調受信機を組立てあげたのであった。最初は思ったとおりいかなかったのでいろいろと部分部分を幾度も作りかえてついに最初の機械の百五十倍に達する感度を備えた装置を作り上げ、これで数万光年に相当する遠距離にある遊星から