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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
裸の女教授
「どうしたのだろう。眼ざめるのが百六十九日もおそかったものだから、扉をあけに来てくれる者がどこかに旅行にでも出かけてしまったのではなかろうか」
開かない密室の中で、このような不安に襲われるということは、死刑よりもなおいっそうはげしい恐怖だった。
彼は、信号装置に故障があるのではないかと思って、そのそばにいって、いくどとなく点検した。だが、故障は発見されなかった。しからば彼の覚醒したことが、東京とニューヨークとハバロフスクの三都へ、電波でもって伝えられていなければならぬはずだった。
「誰も助けにこないというのは、いったいどうしたことだろう?」
誰も扉をひらきに来ないと、せっかく覚醒した彼フルハタも、あと三十日ぐらい生存できるが、その後は絶対に生きつづける見込みがつかない。彼は、自分の生命が惜しいということよりも、こうして一千年後の世界に再生しながら、その世界を見ないで死ぬことが、たいへん残念だった。
裸の女教授
そのときだった。
リリン、リリン、リリーン。
警鈴が、とつぜん冴々とした音響をあげてひびき、密室内の空気をぱっと明るくした。
「あっ、来たぞ、来たぞ、ついに来たのだ。