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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁

青空文庫

「おお、これは大きいぞ。大地震の襲来だ。さあ、あなたがたは、すぐ避難せられたらよかろう。とうとう、恐るべきものが、大徴候を投げつけたぞ」

そういって、博士は、よろよろと足を踏みしめ、戸口の方へ歩いていった。

戸口を護っていた警官が、おどろいて博士を押し戻した。

「なにをする。貴公も、早く避難することじゃ」

「ごまかして、逃げだそうとしても、そうはいきませんぞ。元の席へ、おかえりなさい」

警官は、腕を突張って、博士を叱りつけた。

そのときであった。

床が、ぐらぐらと持ち上った。

「ああっ!」

一同が愕く間もなく、床は、またすーっと下におりた。

「地震らしい。へんな地震だ」

そういっているとき、気持のわるい地鳴りが、人々の耳をうち、そしてその音は、しだいに大きくなり、やがて、どーん、どーんと、巨砲をうちでもしたような音とかわった。そのころ、室内は、荒波にもまれる小舟のように上下左右に、はげしく揺れ、壁土は、ばらばらと落ちる、窓ガラスは大きな音をたてて壊れる。濛々たるけむりの中に、総監をはじめ一同は、倒れまいとして、互いにしっかと、身体を抱きあっていた。

火山総活動