輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

こじょうのまひる

古城の真昼

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《古城の真昼(こじょうのまひる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,644 字 · 28 頁

青空文庫

やがて将門は誅せられ天慶の乱は平ぎましたが、さてその宝というのが、何処へ匿されたか一向判りません。世は移り人は変っても、秘められたる財宝に対する人間の執着は尽きる時なく、軍国時代から徳川時代へかけて、幾度か城中を隈なく探索し、瓦を剥ぎ壁を崩して見ましたが、金銀珠玉は怠か、文久一枚出て来なかったのです。

昔々大昔の日本には、黄金がダブダブする程沢山あった相で、特に王朝時代に黄金の産出が非常に多かった事はいろいろ古書に見えて居りますが、仏教の伝来、三韓征伐、遣唐使などと朝鮮支那との往来が繁く、降っては天竺や南蛮諸国と関係を生じて、さしも夥しかった日本の黄金も次第に国外へ持去られ、徳川時代に至っては、日本の黄金が十の九を失って居たとまで言われて居ります。実際室町時代特に足利義満、義政等が国外へ向って濫費した黄金だけでも大変なもので、その頃日本の国内で流通した永楽銭が、黄金と引換に支那から買入れたのですから、黄金の国外流出は思いやられます。

話は余事に亙りましたが、こんな黄金の大濫費のある以前ですから、天慶年間などはまだ黄金が国内にフンダンにあった時で、将門が軍用金を秘めたとすれば、その額は容易ならぬものがあったでしょう。