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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁
細工は粒々、右門様の眼力のすごいところと、捕物さばきのあざやかなところをゆっくり見せてやるから、急がずについておいでよ」
軽く言い捨てながら、ふたたび舟に帰っていったと見えましたが、まもなく船頭に命じてこがせていったところは、なぞの白壁屋敷とはちょうど真向かいになる反対側の岸でした。しかも、舟をそこの葦叢にとまらせると、あかりをすっかり消させてしまって、船頭たちにもそうすることを命じながら、ぴたり船底に平みついて、じっといま来た向こう岸に耳を傾けだしました。
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かくして、時を消すことおよそ小半時――。もちろん、もうあたりは深夜のような静けさなので、ところへ、やがてのことにいんいんと、風もない初春の夜の川瀬に流れ伝わってきたものは、金竜山浅草寺の四ツの鐘です。と同時に、ぱちゃりと右門の耳を打ったものは、たしかに向こう岸から、だれか大川に飛び入ったらしい水音でした。
「伝六ッ。そら、来るぞ。来るぞ。よほどの怪力らしいから、命を五ツ六ツ用意しておけよ」
「ちくしょうッ、だんなの草香流がありゃ万人力だ。さ、来い!」
互いにしめし合わせながら、ぴたりと船底に平みついて、いまやおそしと近づくのを待っていましたが、まこと相手はおそるべき水泳の達人でした。