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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
やけどだ。道ばたにれっきとしたお侍が、やけどをして死んでいるとは、なんたることです。とんでもねえことになりやがったね。気をつけなせいよ。あぶねえですぜ。眼をつけ違いますなよ」
たちまちに伝六が目を丸めました。
まことや奇怪千万、路傍にれっきとした二本差しが、やけどを負って死んでいるとは、古今にも類のないことです。
しかし、不思議なことには、全身火ぶくれとなって焼けただれているのに、着ている着物には焼け焦げ一つ見えないのでした。ばかりか、はかまも、羽織も、ぐっしょりとぬれているのです。死体のまわりの道も、また一面にぬれているのです。
「さてな。大きにおかしなやけどだが、ねえ、おい、伝あにい」
「へえ……?」
「今は冬かい」
「冗、冗、冗談いうにもほどがあらあ。とぼけたことをいうと、おこりますぜ、ほんとうに! 一月十五日、冬のまっさいちゅうに決まっているじゃねえですかよ」
「江戸は降らねえが、さだめし加賀あたりは大雪だろうね」
「なにをべらぼうなこというんです。加賀は北国、雪の名所、冬は雪と決まっているんだ。加賀に雪が降ったらどうだというんですかよ」
「べつにどうでもないが、おかしなやけどなんでね、ちょっときいてみたのさ。