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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
お嫁入りする当夜なのです。親戚縁者の者もあまた招かれていたことであろうし、町内の者もおおぜいてつだいに来ていたことであろう、いずれにしても人の出入りが多かったはずなのです。
それらのうちのだれかであるか?
それとも、じつはお冬自身がみずから計ってやったことであるか?
「おもしろくなりやがった。ちょうど夏場だ。知恵袋の虫干しをやろうよ。ここまで来りゃぞうさもあるめえ。栄五郎、大西屋は本石町だっけな」
「そうでござります。あそこは薬種屋ばかり。かどが林幸、大西屋さんはそれから二町ほど行った左側でござります」
「乗り込んでいったら、何か眼がつくだろう。伝六、ついてきな。――栄五郎もあんまりうつつをぬかしちゃいけねえぜ。女の子なんてえものは、脳に凝りがきたとき、薬味に用いるものだ。師匠に心配させねえように、早く帰んなよ」
駕籠を飛はして目ざしたのは、お冬の生家大西屋です。
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なるほど、本石町は左右両側一面の薬屋でした。その中で大西屋は指折りの大家ででもあるのか、間口だけでも六間近く、店の者も番頭手代小僧まで合わせると二十人近くはいそうなのです。ずいとはいると、鷹揚でした。