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よっつのみやこ

四つの都

織田 作之助

線上閱讀織田 作之助《四つの都(よっつのみやこ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 31,005 字 · 62 頁

青空文庫

三五 汽車の中。

三六 神戸のある工場。

十吉「僕もそのことは何度も書いてたぞ、新坊!」

新吉、悄然としている。

鶴三「直ぐ工場へ帰れ! お父っちゃんが名古屋まで送ってやる(十吉に)蜂谷さん済みませんがあんた、急行券二枚……」

十吉「よし来た、名古屋までだな、駅で待ってるよ」

十吉、身軽に飛出して行く。

葉子(鶴三に)「せめて、晩ご飯たべて行ったら……? もう出来てるんやけど」

鶴三「じゃ、そいつを弁当に詰めてくれ、汽車の中で食う」

三五 汽車の中。

鶴三と新吉が向い合って、弁当を食べている。

鶴三「しっかり働いて、今日休んだ分を取り戻すんだぞ、判ったか」

新吉(飯を頬張りながら)「うん、判った」

汽車が停る。

新吉「あ、汽車が停った」

窓をあける、米原の駅である。

新吉「米原は何県やろ?」

言いながら、窓から顔を出す。

向うにも夜汽車が停っている。(食堂車のしみ/″\とした灯)

駅員の声(マイクを通した夜更けらしい声)「米原ァ! 米原ァ! 二十二時五十八分発二三等急行神戸行き!」

三六 神戸のある工場。

応接室。

窓の外の中庭では、産業戦士が昼の休憩時間らしく、嬉々としてバレーボールをしている。

庄平「大丈夫だ、いゝ身体になったね、これならどんな無理な夜業でも、大丈夫やっていける」