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そうせきしとわたし
回想 子規・漱石
高浜 虚子
線上閱讀高浜 虚子《回想 子規・漱石(そうせきしとわたし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,187 字 · 231 頁
十四
こういう事をいうとそれは居士の人格を傷ける議論だという人があるかも知れぬ。私はその議論にくみしない。居士はその位の用意は常に忘れなかった人である。居士はそういう事は超越してもっと高いところに偉大なところがあった。
一方からいうと居士の門下生に対する執着――愛――がこの時に至るまで熾烈であって黙ってそのぐうたらを観過することを許さなかったのであった。彼らの前途のためにもしくは彼らを見習う多くの青年のためにぜひ一痛棒を加えておく必要を感じたのであった。
居士に就いていうべき事はなお頗る多い。が、『ホトトギス』東遷後は世人の耳目に新たなることであるからここにはこれを省き、他日機会を得て別に稿を起こすことにしょうと思う。
十四
『ホトトギス』東遷後の居士の事業が俳句、和歌、写生文の三つであった事は前回に陳べた通りであったが、その他居士は香取秀真君の鋳物を見てから盛にその方面の研究を試み始めたり、伊藤左千夫君が茶の湯を愛好するところから同じくその方面の趣味にも心をとめて見たり、また晩年は草花類の写生を試みて浅井画伯などの賞讃を博したりしていた。ある時余が訪問して見ると居士は紙の碁盤の上に泥の碁石を並べていた。