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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

線上閱讀高浜 虚子《回想 子規・漱石(そうせきしとわたし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,187 字 · 231 頁

青空文庫

「源兵衛」なぞの、今度は氏一人で作った俳体詩が出来た。殊に「冬の夜」以下は十七字十四字の長短句の連続でなくて、五五の調子の連続であったり、五七の調子の連続であって、俳体詩という名はありながらも、最早連句の形を離れた自由な一篇の詩であった。

この頃われら仲間の文章熱は非常に盛んであった。殆ど毎月のように集会して文章会を開いていた。それは子規居士生前からあった会で、「文章には山がなくては駄目だ。」という子規居士の主張に基いて、われらはその文章会を山会と呼んでいた。その山会に出席するものは四方太、鼠骨、碧梧桐、私などが主なものであった。従来芝居見物などに誘い出す度びに一向乗り気にならなかった漱石氏が、連句や俳体詩にはよほど油が乗っているらしかったので、私はある時文章も作ってみてはどうかということを勧めてみた。遂に来る十二月の何日に根岸の子規旧廬で山会をやることになっているのだから、それまでに何か書いてみてはどうか、その行きがけにあなたの宅へ立寄るからということを約束した。当日、出来て居るかどうかをあやぶみながら私は出掛けて見た。漱石氏は愉快そうな顔をして私を迎えて、一つ出来たからすぐここで読んで見てくれとのことであった。