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しおばらたすけいちだいき

塩原多助一代記

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《塩原多助一代記(しおばらたすけいちだいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,733 字 · 274 頁

青空文庫

に致しました。此方はおかめ丹治はおえいと丹三郎の死骸を藁屋に匿し火葬に致しましたが、茅屋ゆえ忽ちに燃え広がり母屋へ移り、残らず類焼する。此の紛れに丹治はおかめの手を取って須川へ出て、それより大戸村へ出て、それより岩本村へかゝり蛇平へ出る。これは上州吾妻郡の四万の山口と申す所へ抜けてまいる間道で、猟人か杣でなければ通らん路でございますが、両人は身の上が怖いから山中を怖いとも思わず、足弱を連れて漸くのことで山口へ参りました。彼の辺へいらっしゃった方は御案内でございますが、温泉場で、大久保先生が分析遊ばされた所が、上州第一等の温泉であるという事で、今二人は田村と申す家へ宿を取り、身隠れをしている内に、九月の末からチラチラと雪が降出しました。此の辺は翌年の三月あたりでなくては雪が解けず、其の間は往来が出来ませんから幸いの匿れ場所としている内に、因果におかめが懐姙致しました。三十九歳になって子を設けると云うは物の因果で、原丹治も困ったが、まア/\金を沢山盗んで来たから十分贅沢をして、田村の家に厄介になって居りますと、翌年九月廿九日に産み落しましたは男の子で、名を四萬太郎と附けましたが、おかめは産後の肥立が悪く、漸々のことで十一月になりますると、先ず体も治りましたから、斯んな山の中に何時までも居られる