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しおばらたすけいちだいき

塩原多助一代記

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《塩原多助一代記(しおばらたすけいちだいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,733 字 · 274 頁

青空文庫

人ではありません、江戸表へ参りさえすれば、百石取りぐらいになるのは造作もございません、主人さえ世に出ればお金の融通も出来ますから、もっと早く御返却致します、何うぞ貸しておくんなさい」

角「黙れ、汝え己に打たれるか」

右「へえ、お打ちなさい」

角「さア此処へ来い」

と髻を取って引寄せて、二十ばかり続けて打ちましたから、実に頭の割れるほど痛いが耐えて、

右「それで貴方御承知なら主人の所へどうか御一緒にお出で下さい」

角「馬鹿野郎、まだ金を借りたいと云うか、名主へ連れて往くのは面倒だから打のめしたんだ、往けったら往かねえか」

と云いながら力に任せて右内の胸を蹶て、横面をポーンと打ったから、其処へ倒れました。日頃柔和な右内だが、余りのことと思わず道中差へ手をかけて角右衞門を瞋む。

角「汝ア脇差見たようなものをさしていて、己を斬る気か」

右「なに斬る気はございませんが、打たれゝば金を貸してやると仰しゃったから打たせたのに、打った上に土足に掛けて金も貸さず、私も武士の禄を食んだもの、見ず知らずの土民に足下に掛けられましては捨ておかれません、何うあっても貸されませんか」