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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 159,272 字 · 313 頁

青空文庫

道庵先生、この型を行ってみたいのだろうが、そうそう柳の下に鰌はいまい。

二十

田山白雲は、伝馬町の鱗屋という古本屋の前へブラリとやって来て、

「何か面白い本はないかね」

「左様、面白い本は……」

「面白い本があったらひとつ見せてもらいたい」

「ああ、左様左様、面白いものを少しばかり纏めて手に入れましたから、お目にかけましょう」

「面白いものを纏めて手に入れたのは結構、見せてもらいたい」

白雲が腰をかけると、亭主は書物を山のように持ち出し、

「なかには相当に面白いものがございます」

「どれ……」

「古いのには、年一年面白いものが減って参りますのに、新しい方は、なかなか面白いものが出ませんので困ります」

客が面白い本はないかと言ったので、亭主は面白い本があるという。おたがいに面白ずくで商売をしているようです。

この時分には現代のように、雑誌学問の青二才までが、興味中心だの、芸術本位だのと、歯の浮くようなことを言わなかった時代ですから、面白いという言語の中には、すべて注目に値するほどのものを包含していたのでしょう。ですから翻訳すると、「何か注目に値する書物はないかね?」