輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,314 字 · 398 頁

青空文庫

そうして、

「内山殿、内山殿」

二声ばかり呼んでみました。

「はい」

いつぞや、竜之助を玄関に迎えたところの青年でありました。

「あのな、甚だ御苦労だが、貴所と、それからモ一人、高江氏を煩わしたらばと思うが、ちょと近い所まで行ってもらいたいのじゃ」

「承知致しました。いずれへ」

「初瀬の町から西峠の方へ急いでもらいたい、馬で飛ばしてみてもらいたいのだが」

「心得ました。して御用向は?」

「どうも、さいぜん送り出した、あの吉田氏と薬屋の者、あれがどうも気がかりじゃ、たしかまだ西峠へかかるまい、せめて、あの原を越えるまで、御両所でお送りが願いたい」

「心得ました」

「いや、まだ、お待ち下さい」

丹後守は、急いで立とうとする青年を再び呼びとめて、

「少々お待ちなさい、貴殿は鉄砲が打てましたな」

「はい、少しは」

「どうか、これを持参して下さい」

丹後守は戸棚の中から桐の箱を取り出して、打懸けた紐をとくと、手に取り上げたのは一挺の拳銃であります。

この時分、拳銃はあまり見たことがないのであります。しかも今、丹後守が取り上げた拳銃は、全く類の見えなかった洋式のものであります。内山は、先生が妙なものを持っていると怪訝な面に、その拳銃を見つめます。