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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁

青空文庫

ほかに通行の人はないのだから、その低声の警告は、まさしく、この三人の歩調の旅人のために発せられたものに相違ない。

それと聞いてみると、ともかくも一応は歩調を止めないわけにはゆかない。

竜之助と、新兵衛と、譲とは、ぴたりと路中のある地点に歩みをとどめて突立ちました。六尺棒の軽格がそれに向って、足音を重くして静かに近よって来る。

四十五

六尺棒を携えた軽格の士が、行手を遮って、

「しばし、お控え下さい、この先で、たった今、凄愴たる殺陣が行われつつありますから……」

「ナニ、殺陣が」

「して、何者と何者とが相闘っておりますか」

田中と山崎の二人が、踏みとどまって反問すると軽格が、

「いや、だまってお控え下さい、近よるは危険千万だからおとどめ申すのだ」

「何を」

田中新兵衛がいきり立って進んだと見ると、やにわに一拳を振り上げて、したたかに軽格の眉間をナグリつけました。

「うーん」

と言った軽格は、のけ反ったかと思うと、もう姿が見えません。

これはあまりに乱暴です。ではあるけれども、口よりも手の早い田中新兵衛ではやむを得ない。一拳の下に軽格を打ち倒して置いて、三人がまた歩調を同じうしてこの非常線を突破してしまいました。