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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠5(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 262,120 字 · 516 頁

青空文庫

「はい、有難うございます」

お蝶は弁信の案内者になりました。弁信は異議なくその好意を受けて、二人は打連れて淋しい河岸を歩いて行きます。

「弁信さん、あなたは法恩寺様の長屋に、ひとりでいらっしゃるんですか」

「エエ、たった一人でおります、ひとりぼっちでございます」

「御飯の世話なんぞは、誰がしてくれるんです」

「みんな自分でやるんでございます、これから帰ってお茶漬を食べて、それから床を展べて、ゆっくりと足を踏伸ばすのが、私の一日中の楽しみなんでございます」

「眼が不自由で、よくそんなことができますね」

「でも、近所の人様が可愛がって下さる上に、私は御方便に勘がようございますから、世間並みの盲目のように不自由な思いは致しません」

「それでも、病気の時だとか、洗い洗濯だとかいうことはお困りでしょう、悪くなければ、わたしが時々行って、お世話をして上げるけれども」

「悪いどころじゃあございません、どうかいつでもおいでなすって下さいまし、お正午前のうちは家にいるんでございますから。法恩寺の長屋へおいでになって、琵琶の盲目とお聞きになれば直ぐにわかりますから」

「それでは明日の朝参りましょう」