輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁

青空文庫

吹く人の技の拙からぬことも、吹かれている尺八そのものの稀れなる名器であるらしいことも、竜之助は聞いて取ることができました。

吹いている曲は、たしかに「恋慕」と思われる。

尺八を吹いているのは金伽羅童子で、歌をうたっているのが制多伽童子です。

二人は双子でありました。もとはしかるべきさむらいの子であったとかいうことですが、みなし児になってこの家に引取られ、実の名もあるにはあるが、この楼の者は二人を呼ぶに、金伽羅、制多伽の名を以てして、その実の名を呼ぶ者がありません。

かつて素人芝居があった時、この楼の主人が文覚勧進帳の不動明王に扮して、二人がその脇侍の二童子をつとめたところから、その名が起ったものであります。

二人は、ここの家に拾われて、掃きそうじや、庭の草取りや、追廻しをつとめていました。天性、二人は音楽が好きで、楼の人の学ぶのを見まね、聞まねに、さまざまの音曲を覚えています。人定まった後に誰もいないような部屋を選んで、二人はこうして、笛を吹き、歌をうたうのが何よりの楽しみであります。

「ねえ、金伽羅さん、今度はすががきをおやりよ」

とすすめたのは、歌をうたっていた制多伽であります。