輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,112 字 · 362 頁

青空文庫

二人は高尾山上の薬王院へ参詣しようというのでもなく、山頂に鎮座するこの山の守護神、飯綱権現の社前へ一気に上って来ると、社の前に例の箱入りの名刀を供えて、二人とも跪まって柏手を打ち、恭しく敬礼しました。

「南無飯綱大権現」

七兵衛がこう言って拝礼すると、

「南無甚内殿、永護霊神様」

とがんりきが続けます。次にがんりきが、

「南無飯綱大権現」

と言って跪くと、七兵衛が、

「南無甚内殿、永護霊神様」

と言ってハタハタと手を拍ちます。こうして二人が、立ったり跪いたりして、祈念を凝らす言葉を聞いていると、一方が飯綱大権現という時は、一方が南無甚内殿といい、一方が南無甚内殿と言う時は、一方が飯綱大権現というのであります。

この二人のやつらが、殊勝な面をして神様に拝礼することですから、かなり奇怪なものであるけれど、いったい飯綱権現は、どうかするとこんな連中の信者を持ち易い神様であります。飯綱の本尊は陀祇尼天ということであるが、その修験者は稲荷とも関係があって、よく狐を遣って法術を行うということであります。飯綱の法術は人を惑わすものであるというところから、変幻出没を巧みにしようという輩は、この権現の特別な加護を蒙りたいものらしい。