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てんのう

天皇

蜷川 新

線上閱讀蜷川 新《天皇(てんのう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 頁

青空文庫

然るに、朕は、日本天子の為めに、国会の開かるるを賀せずとの意外の言あり。食事を終り、別室に至り、懇々切々、今日欧洲流行の非なるを教示せられ、竟に日本の形勢不得止して、国会を開くに至らば、能く注意し、国法を定め、而して仮令如何様の事あるも、国費を微収するには、国会の許諾を不得ば、不出来様の、不策に出る勿れ、若し其権を、国会に譲れば、内乱の基と知るべしとの事なり。独帝の此勅論、固より他国人に向て、容易に発せらるべき事に非ず、又決して世上に公にすべき事に非ざれば、僕が心中に収蔵するのみ。此事を茲に記載するの為差、要用なしと雖、前論の不慮を証する為めに、其一例を挙ぐるのみ、是れ欧洲識者の論、殊に独逸流義の主旨は、大概右の論点に傾斜する者の如し、独逸の大学者、尤憲法学に有名なるグナイストの論は、独帝の勅語と大同なり。グナイストの論にては、憲法に会計の事を掲ぐるは、予算書を、国会集会の目前に読む事を得、国会は、之を論ずる等を得ると云ふに止むべしとの事なり。決して国会の承諾を得るに非れば、政府歳入を徴する不能とか、国費供給する不能とか、国会に、会計全権を挙げて委するが如き失策に陥る時は、政府は手を束ねて、彼等の指揮に従はざる事を不得、是れ国政萎靡して、不振の基を開き、彼等飽く事なきを求め、終に国君を廃し、協和政治を創立