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てんのう
天皇
蜷川 新
線上閱讀蜷川 新《天皇(てんのう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 頁
二大族は、たがいに反目した。そうして、蘇我氏は、厩戸皇子をその仲間とし、物部氏は穴穂部皇子と手を組んだ。
穴穂部皇子は、善良な人ではなかった。天皇敏達が死んだときには、ひそかに、天皇の位をうばおうと企てた。重臣たちが、殯宮にあつまったときに、穴穂部皇子は怒って言った。「なにゆえに、死んだ天皇を拝みにきて、生きている天皇のところへやってこないのか。」
つぎの天皇用明が位についたときにも、穴穂部皇子はひそかに謀反をはかった。そればかりではなかった。まえの天皇の皇后を、自分のものにしようと、たくらんだ。そうして、むりに殯宮に入りこもうとした。このとき、そこを守っていた三輪という人が門をしめて、穴穂部を入れなかった。穴穂部は、それを憤慨して、物部守屋をつかって三輪を殺させた。天皇用明が死んだのちに、物部守屋は、穴穂部を天皇にしようとしたが、その目的は達せられなかった。このように、守屋には大きな失態があった。人心が守屋から離れてしまったのも当然であった。
いっぽう、蘇我氏は、厩戸皇子とむすんだ。厩戸は、穴穂部にくらべて、穏健な人であった。蘇我氏の言をよくきいて、蘇我氏のなすがままに従っていた。