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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《奇面城の秘密/夜光人間(きめんじょうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 150,254 字 · 300 頁

青空文庫

大きなまるい目が、火のように赤くかがやいていたのです。

そして、口です。ああ、その化けものが、ガッと口をひらいたのです。口の中も、まっ赤にもえていました。耳までさけた、まっ赤な口から、いまにも火を吹きだしそうに見えたのです。

その赤い目の銀色の首は、しばらく、ふわふわと、宙にただよっていましたが、とつぜん、つつつつ……と、井上君の目の前に、とびかかってきたではありませんか。

「ワアッ……。」

さすがの井上君も、叫び声をたててとびのきました。そして、いちもくさんに、森のそとへ逃げだしたのです。いくら拳闘ができても、化けものにはかないません。

森の入口に待っていた小林君たち六人の少年は、「ワアッ……。」という声をききました。どうしたんだろうと心配しているところへ、井上君が、おそろしいいきおいで、とびだしてきました。

まっ暗ですから、とっさには、だれだかわかりません。六人は、ギョッとして逃げだしそうになったくらいです。

「なあんだ、井上君か。どうしたんだ。」

小林少年がたずねますと、井上君は息をきらして、

「ば、ば、化けものだ。化けものが、とびかかってきたんだ。