輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《奇面城の秘密/夜光人間(きめんじょうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 150,254 字 · 300 頁

青空文庫

あとでわかったのですが、杉本さんは、いくつもの会社の重役をつとめているお金持ちでした。それでいて、まだ四十歳ぐらいの若さなのです。よほど、腕ききの実業家なのでしょう。

玄関のベルをおしますと、女中さんがドアをひらいて、応接間へとおしてくれました。

「やあ、よくきてくれましたね。まあ、おかけなさい。」

杉本さんは、したてのよい背広を着ていました。じぶんも、いすにかけると、ポケットから、大きな手帳をだし、その間にはさんであった名刺のような紙をとりだして、すぐに、説明をはじめました。

「きょうの昼すぎです。この名刺を持って、ひとりの男がたずねてきた。年ごろは三十ぐらいだろうか、黒い背広を着ていたが、なんともいえない、へんな顔色をしている。

黄色い粉でもぬったような、きみのわるい顔色です。そして、部屋にはいっても、白い皮の手袋をはめたままで、ぬがないのです。

名刺には『北森七郎』と印刷してあった。むろん、いちどもあったことのない男です。ふつうなら、こんな男を部屋にとおしたりしないんだが、わたしの友人から電話で、あってやってくれといってきたので、しかたなく、とおしたのです。