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しょうらいのにほん
将来の日本
徳富 蘇峰
線上閱讀徳富 蘇峰《将来の日本(しょうらいのにほん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,399 字 · 240 頁
これがために精鋭なる陸海軍を整理し、ただ兵数に依頼するの暴力に勝たしめ、これがために国家の勢力なるものは一国の才知と富栄とおよびその道を得たるの製造等の基礎によりて巍立せざるべからざらしめたり」と。これ決して弁士誇張の言にあらず。もしその実を知らんと欲せば、かの万国信約の問屋ともいうべき、英京ロンバード街に行きてこれを見よ。実に欧州生活社会の進歩は吾人が喋々するをまたず。天下眼あるの士はみなよく知るところのものなり。かの明治十五、六年のころ仏京に滞在したるわが在野の政治家板垣退介氏曰く、
余の仏国に在るや、同国の学士アコラス氏を訪いしに、氏は余に向かって、子は欧州に来たりて事物を観察し、いかなる感覚を発したるやと問われしにつき、余は欧州に在る日なお浅きをもってもとよりその事情の詳細を知るに由なしといえども、大体上に着目するに故国に在りてかつて聞きしがごとく欧州哲学の進歩は実に驚くべきものあり。しかれども今回余がもっとも驚愕したるところのもの二あり。その一は生活社会の大いに進歩したることこれなり。その二は生活社会に比すれば政治社会の大いに進歩せざることこれなりと答えしに、アコラス氏は大いに余がこの言に感じて曰く、予もまた三日前において朋友と相謀り、第十九世紀においてなにをかもっとも注意すべきものかの問題を掲げ