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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

線上閱讀小出 楢重《小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 334,351 字 · 657 頁

青空文庫

ノスタルジー

1

とにかく関西にはかなり便利で意味深きなおかつ深刻にしてユーモアの味を含めるいろいろの言葉のある事を私は面白く思い、ちょっと紹介したまでである。

ノスタルジー

1

私は絵描きである、したがって絵でものを現すことは比較的らくに出来るが、同じものを文章で現そうとすると随分の苦労を感じる。

例えばある男が腹を切っている形を絵で描けば、人はなるほど切腹していると思ってくれる。そして凄いとか、いやらしいとか、あるいは線が美しいとか、何とか勝手に思ってくれればそれでよいので別段切腹に前後の解説をつける必要はない。観者が何と感じてくれてもそれは勝手であって画家の仕事はそれですんで行く。

ところで文章の場合では、前後の関係もなくただ唐突に切腹したと書いてみただけでは、一体何が切腹したのかわからない。も少し詳しい説明がないと合点がいかない。一体誰がどんな顔をして、どんな原因からどこで腹を切ったのか、そしてそれからそのあとはどうなったか、由良之助は臨終の間に合ったかどうかということまで気にかかって来る。随分うるさく説明してようやく切腹が多少明瞭になってくるのである。

切腹を一枚の絵で片づけることに馴れている私達の神経ではまったく原因、道筋、苦労、結果等を洩れなく整えて説明したり、穿鑿したりする文章の仕事は随分骨が折れることである