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しそうとふうぞく

思想と風俗

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《思想と風俗(しそうとふうぞく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 216,700 字 · 422 頁

青空文庫

「道徳」なるものも文学的認識・文学の論理・の観点から之を規定することによって、初めて理論的にハッキリする筈だと考える。

文学が一つの認識様式であるとか、実在の反映様式の一つであるとか、又それの認識論や論理学めいたものを考えようとか、いうのは、日本に於ける或種の文学専門家のブルジョア文化的通俗観念から云えば、あまり常識的な意見ではないかも知れないが、唯物論に於ける文学理論にとっては殆んど全く常識的なことだ。

最近ソヴェート連邦コム・アカデミーで文芸百科辞典のための執筆が行なわれているそうだが、その草稿を中心とした討論が二三項邦訳になっている。『文芸の本質』や『ロマンの理論』がそれだ。これの書き方や論じ方は決してペダンティックではないが、理論水準としては非常に高いものを含んでいると思う。之等の理論の水準の高さは全く、文学を一つの認識様式(科学に並ぶ処の)として、正面から検討している点にあるのである。

文芸学への興味は日本に於ても最近焦点を持つ傾きを生じつつあるのであって、之は文学というものがその文化的社会機能に於て段々整頓されて来つつあることを意味し、それだけ文学の社会的役割についての要望が、世間大衆の通念になりつつあることを間接に暗示するものだとも思うのだが、理論的な文芸学(文芸史と文芸美学との結合だ)にとって