輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ししょ

戦国武士道物語 死處

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《戦国武士道物語 死處(ししょ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,176 字 · 33 頁

青空文庫

しかし、「一粒も余さず」というのは過酷だった。

人々はなによりも先に、

――そろそろ千坂どのが稼ぎだしたぞ。

という疑惑をいだいた。

こうして貯蔵米をすっかり御蔵へ納めたうえ、こんどは各家の家族をしらべ、平時のおよそ半量ほどの米を一日分ずつ、毎日に割って配分することになった。それも「野菜を混じて粥雑炊として食すべき事」という厳しい注意つきであった。

女や子供は城中へあがり、矢竹つくりや武具の手入れを命ぜられた。これまで曾てそんな例はなかったのである。そして、留守城番として残された五百人の兵は、毎日半数ずつ交代で、矢代川の岸に沿った荒地の開墾にくり出された。

不平はそこから起った。

――われらは留守城を護るために残されたのだ、百姓をせよとは申付かっておらんぞ。

――だい一、この合戦のさなかに荒地を起してどうしようというのだ。此処へ稲でも植えて、今年の秋の兵粮にでもするつもりか。

――千坂どのの専横も度が過ぎるぞ。

いちど不平が口にされると、にわかに次から次へと弘まりだした。

対馬清胤はしかしびくともしなかった。そんな悪評はかねて期したことだと云わんばかりに、触れだした条目はぴしぴし励行させ、たとえ女子供でも容赦がなかった。