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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《新宝島(しんたからじま)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 頁
洞窟の怪人
「森の中を一人でなんか歩きまわるからだよ。これから気をつけておくれよ。もし君が死ぬようなことがあれば、僕たちどうすればいいんだい。たった三人の家族なんだからね。ほんとうに気をつけておくれよ」
一郎君は三人の内で体も大きく、いわば兄さんのような立場でしたから、兄が弟をしかるように、しんみりといいきかせるのでした。
保君は大失策をやったわけです。でも、あとになって考えて見ますと、この失策はただ失策として終ったのではなく、保君の向こう見ずな行為が、はからずも、一つの驚くべき事実を発見するいとぐちとなったのでした。
洞窟の怪人
「だが、変だなあ。このおとし穴は、いったい誰がつくったのだろう」
考え深い哲雄君が、ふとそれを気づいて、妙な顔をしていいました。
そういえば、いかにも不思議なことです。このおとし穴は、枯枝をならべて、その上に落葉をつみ重ね、そこに穴があることを気づかれぬようにしてあったのですから、むろん人間がつくったものにちがいありません。オランウータンがいくらかしこいといっても、おとし穴をつくるほどの智恵はありません。といって天然自然に、こんなおとし穴が出来るというのも考えられないことです。