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しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《新宝島(しんたからじま)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 頁

青空文庫

地底の声

ハッとして、思わず立止って、よく見ますと、大きな木に、別の木がからみついて、その木の幹が、風もないのに、静かに動いているではありませんか。

木の葉や小さい枝が動くのなら、あたりまえですが、太い木の幹が、ユラユラと動くなんて、そんなばかなことがあるものでしょうか。

なんだかお化にでも出くわしたような気がして、保君はゾッとふるえ上ってしまいました。

見てはいけない。早く逃げなければと、気はあせりながらも、こわいもの見たさで、ついその方へ目がひきつけられて行きます。

保君はその動く木を、じっと見つめていました。そして、そのものの正体をたしかめたのです。保君の顔がたちまち真青になって、口が大きく開いて、その中から、今にも殺されるような、何ともいえぬ恐しいさけび声がほとばしり出ました。

その動くものは、木の幹ではなくて、一匹の大蛇だったのです。夢にも見たことのない大きな蛇が、木の幹にからみついて、鎌首をもたげて、燐のように光る目で、ジーッとこっちをにらみつけていたのです。

地底の声

こちらでは、晩のごはんの時間になっても、保君の姿が見えないものですから、一郎君と哲雄君は、犬のポパイや眼鏡猿や鸚鵡などといっしょに、先にごはんをすませましたが、それから、日がとっぷりと暮れて、あたりが真暗になり、空に美しい星が輝き出し