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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,353 字 · 371 頁

青空文庫

藤吉郎と行動を共にした池田隊は、その機に乗じて、北八郡の大兵へ、敢然、軍を進めて行った。

後陣の滝川、加藤、早川、下方などの諸隊は、先鋒軍の木下、池田の二隊が、今に全滅の傷手を負って退くだろうと、味方ながら、むしろ冷やかに見ていたが、そのうちに、岐阜本城から早打ちが戻って来て、

「高岡の城を先に攻め陥すこそ上策なれ。猶予あるな」

との指令であった。

同時に、

「一挙、伊勢を併合せん」

という意気ごみで、信長自身、約五千の軍旅を整え、伊勢へ向って、出陣してくるとの報もあった。

一益たちは、自分らの意見とは案に相違した信長の指令に、にわかにあわてだして、木下、池田の二隊に協力し始めたが、こんどは藤吉郎が、

「味方より手出しあるな。敵より弓、鉄砲など射かけてきても、退くはよいが、相手に出るな」

と、厳命した。

十日も経った。城兵どもは決戦に焦心ってきたが、寄手はただ裸城のまわりを遠巻きして、

「一日経てば、一日の勝ち」

と、戦いを避けていた。

やがて、信長の本軍が着いた。――池田勝三郎の隊は、北伊勢の山岳地方へふかくはいったまま、消息がたえていたので、

「ここはよし。