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じょきゅう
日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集
細井 和喜蔵
線上閱讀細井 和喜蔵《日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集(じょきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,732 字 · 33 頁
そうして雑談が変じて彼は遂に登恵子を口説き出した。彼女があたりさわりの無い返事で受け流して居ると、いい気になって………………いたずらをするのであった。
亀甲亭では毎夜午前二時より早くお看板にするようなことはなかったが、流石に午前三時を過ぎて漸く遅いということに気づいたと見え、主人が出て洋服の客に挨拶した。処が、それまで左程よっていなかった客は急にぐでぐでに酔った風を装ってくだを巻きかけた。
「何だと、三時半? 何でもっと早く時間を知らせてくれない、もうガレージは寝ているじゃないか、馬鹿な、これから芝まで帰れると思うか。」
「俥よんで参ります、俥屋なら何時でも起きますから。」
「なに、俥? ふざけるな亭主、俥なんかに乗れると思うか、俺は俥なんかに乗ったことが無いんだ。いいから此処に泊めろ、祝儀は幾らでもやる。」
こう言って客はくだを巻いた。そしてとどのつまりは吾妻橋までボーイを送らせたら帰ろうと言うのであった。
「登恵ちゃん、済まないけれど送ってくれないか? 帰って貰わなきゃ家が困るからね。」
主人は半ば命令的にこう言った。併し夜の三時にもなって若い女が酔っぱらいの男を送らねばならぬとは、どう考えても理窟にならない。