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やせがまんのせつ

明治十年丁丑公論・瘠我慢の説

福沢 諭吉

線上閱讀福沢 諭吉《明治十年丁丑公論・瘠我慢の説(やせがまんのせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,663 字 · 48 頁

青空文庫

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かつ限ある士族の内にて互に縁組することなれば、縁に縁を重ねて、二、三百年以来今日に至ては、士族はただ同藩の好あるのみならず、現に骨肉の親族にして、その好情の篤きはもとより論を俟たず。然るに今日、試に士族の系図を開てこれを見れば、古来上下の両等が父祖を共にしたる者なし、祖先の口碑を共にしたる者なし。恰も一藩中に人種の異なる者というも可なり。故にこの両等は藩を同うし君を共にするの交誼ありて骨肉の親情なき者なり。(骨肉の縁を異にす)

第三、上等士族の内にも家禄にはもとより大なる差ありて、大臣は千石、二千石、なおこれより以上なる者もあり。上等の最下、小姓組、医師のごときは、十人扶持より少なき者もあれども、これを概するに百石二百石或は二百五十石と唱えて、正味二十二、三石より四十石乃至五、六十石の者最も多し。藩にて要路に立つ役人は、多くはこの百石(名目のみ)以上の家に限るを例とす。藩にて正味二、三十石以上の米あれば、尋常の家族にて衣食に差支あることなく、子弟にも相当の教育を施すべし。

これに反して下等士族は十五石三人扶持、十三石二人扶持、或は十石一人扶持もあり、なお下て金給の者もあり。