輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 32,242 字 · 65 頁
「東太のことが気がかりでございます」
それから新十郎は東太のことを話題にして、その幼少のころのこと、今のこと、いろいろと何十分もきいたアゲク、訊問をうちきったのである。
それから新十郎は千頭家へ赴いて、ギンとソノをよび、千代が茶を入れる時の動作をよく思いだすように命じて、二人にそれを実演させた。
「別に変った様子、変った挙動はなかったのだね」
「変ったことは一向にございませんよ」
「その塩の壺を持ってきてごらん」
女中から壺をうけとると、中をしらべていたが、つまんで舌へのせてみた。彼はすぐ吐きだして、
「たしかに塩だ。この塩の分量が、近頃メッキリへらなかったかね」
「そんなことは気がつきませんね」
「ヤ。ありがとう」
新十郎の調査はそれで終りであった。
「さア、東京へ戻りましょう」
彼は二人の連れに云った。
「いったん東京へ戻って、二三日後に、また出直して参ることに致しましょう。それまではだれが犯人だか、おあずかりと致しましょう」
新十郎は二人の連れの顔を意地わるく見くらべてクスリと笑った。
★
その翌日、海舟の前にひかえているのは虎之介。今日は珍しく竹の皮包みを持参した形跡がない。