輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(四)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 217,272 字 · 434 頁
正直者の彼女は旦那のいうことを一途に信じて、おかみさんの帰らないのをさのみ怪しんでもいなかったらしい。半七は更に訊いた。
「おかみさんは駕籠に乗って、本所のどこへ行ったか知らねえか」
「本所と聞いたばかりで、どこへ行ったか存じません」
「本所に親類か知人でもあるのか」
「本所からは増さんという人が時々に見えますが、家はどこにあるのか存じません」
「おかみさんの駕籠は辻倉だね」
「そうでございます」
「じゃあ、表の辻倉まで行って来てくれ」と、半七は幸次郎に云いつけた。「二日の晩にここのおかみさんを担いで行った駕籠屋を調べて、本所のどこまで送ったか訊きただして来るのだ」
幸次郎はすぐに出て行った。その帰るのを待っている間に、半七は家内を見まわると、寄付き、茶の間、座敷、納戸、女中部屋の五間で、さすがは小金でも貸して暮らしているだけに、家内はきちんと片付いて、小綺麗に住んでいるらしく見えた。台所へ出ると、柱には細長い竹の紙屑籠が掛けてあった。
「おい。この紙屑はこのごろ売ったかえ」
「屑屋さんは先月の晦日に来て、それぎり参りません」と、お由は答えた。
半七は紙屑籠をおろして、念のために紙屑をつかみ出した。