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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(四)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 217,272 字 · 434 頁

青空文庫

おそらく識っているだろうという鑑定で、徳次とわたくしが北町の草履屋へ乗り込みました。今まで助けて置いたのはお上のお慈悲だと云って、すぐに近所の自身番へ連れて行って、徳次がきびしく責めました。わたくしも先度の腹癒せに引っぱたいてやりました。いや、乱暴なわけで……。さすがの半介もぎゅうと参って、とうとう素直に白状しました。半介は花鳥から頼まれて、例の怪談がかりでお節の片袖を鍋久にとどけ、鍋久から十両、花鳥から十両、あわせて二十両の礼金を貰って、澄ました顔をしていたんです。これから口が明いて、吉五郎から八丁堀へ申し立て、花鳥は牢内から白洲へ呼び出されて再吟味となりました。

なにしろ相棒の半介が綺麗に泥を吐いているんですから、花鳥ももう云い抜けは出来ません。覚悟をきめて恐れ入ってしまいました。あとで考える、お節の替玉は見付からない筈です。それからひと月も立たないうちに、花鳥はほかの科で召し捕られて、すでに牢内に送られていたんですからね。花鳥も娘義太夫なんかを窘めたりしなければ、まだ容易に露顕しなかったかも知れません。巾着切りの竹蔵もつづいて挙げられました。